伊勢街道 武四郎翁生誕地 川柳・俳句灯点灯 平成23年9月11日
北海道の名付け親、武四郎翁の生家前伊勢本街道にて行灯の点灯を行いました。
旧三雲町小野江、武四郎の生誕地に釧路新聞の協力を経て、北海道の釧路俳句連盟さんから武四郎翁を題材に俳句を集めて頂き、その俳句を行燈にて灯させて頂きました。
-
武四郎翁生家を照らす
築約200年といわれる松浦武四郎の生家を行灯の光が照らし出します。
-
秋の夜に光る行灯
9月とはいえ、まだまだ暑いこの時期。夕涼みがてら多くの方に行灯を見に来て頂きました。
-
松浦武四郎生家と行灯
松浦武四郎の生家は参宮街道沿いにあり、多くの旅人を見て育ち、その刺激が後の北海道探検に繋がったといわれています。
-
武四郎翁を偲ぶ
松浦武四郎の生家を見、武四郎にちなんだ川柳・俳句の入った行灯を見て、武四郎翁を偲び、北の大地に思いを馳せます。
-
行灯の並ぶ参宮街道
文政13年(1830年)に起こった「文政のおかげ参り」のとき、松浦武四郎は13歳でした。その当時の面影のある町並みに行灯の明かりが点ります。
-
松阪市長も見物に来られました
山中 松阪市長も行灯を見に、小野江へ足をお運び頂きました。
-
川柳・俳句行灯
大風呂敷ずり山包む夏の霧
海霧襖わづかに開けて島を見る
-
川柳・俳句行灯
卯波立つ窟に一夜の知床志
-
川柳・俳句行灯
いつの世も君と会いたし武四郎忌
長き夜の眠りの浅き蝦夷地想ふ
-
川柳・俳句行灯
玫魂や蝦夷の果てなる風岬
法師蝉先人の足跡たどる旅
-
川柳・俳句行灯
万緑をくまなく探り名を残す
海霧を追ひ海霧に追はれて蝦夷を踏む
-
川柳・俳句行灯
空の向こうの松浦武四郎と、武四郎が命名した北の大地が思い浮かべられる。
生家前での「しょんがい音頭」
松阪の民謡「しょんがい音頭」の「松浦武四郎一代記」が武四郎翁生家前で披露されると、手拍子を打つ人や踊る人の姿が見られました。
生家と行灯とお月様
この日は中秋の名月(十五夜)の前日で、きれいなお月様と行灯が松浦武四郎の生家を照らしていました。
武四郎翁を題材にした俳句掲載
今回の為に、北海道の釧路川柳・俳句連盟様から武四郎翁を題材に川柳・俳句を募集して頂きました。
-
吾が願い遥かモシリのほむらかな
忘れまじピリカメノコの影を踏む
米木 稔
口琴の調べながるるシリエトク
蕗群にちらりと見えしコロボック
森川 浩一
武四郎称え偲んで松浦町
北海道雅号に籠めし蝦夷の空
高木 亨
蝦夷の地を知力奮って後世に
油井 幸子
ゆるくない日誌の数が物語る
古田多恵子
武四郎アイヌを友とし信結ぶ
武四郎久摺日誌の旅枕
田巻 恒利
海霧深し久摺の街の未知拓く
濱野 正則
-
はまなすの未踏地拓く武四郎
夕映えの碑文に残る阿寒の父く
山本 ひろし
松浦の町名遺し天高し
久寿里場所今橋の名に秋高し
三関 きよし
一歩より始まる偉業実玫魂
こんなにも拓けし釧路天高し
三浦 いつ子
法師蝉先人の足跡たどる旅
玫魂や蝦夷の果てなる風岬
佐瀬 冴女
先人の足跡著き釧路秋
難渋の湿原に月仰ぎしか
児玉 よしえ
翁忌や蝦夷に足跡武四郎
踏破して北海道と天高し
仁平 信子
-
碑の永久なる阿寒秋高し
久摺とは釧路のことや霧晴るる
松永 澄子
阿寒湖へ足跡残し像の秋
秋高し北海道の名付け親
奥泉 和子
武四郎見上ぐ阿寒嶺紅葉燃ゆ
横山 樹木
盆休み釧路の史跡子とめぐる
広瀬 京子
武四郎主従の像や雲の峰
花畑 くに男
港の灯先人の偉業称へけり
北の街遺徳偲べば霧ながる
三宅 泰子
夏木立釧路の芯に松浦像
燈火親しアイヌ親しむ探検家
寺田 保子
-
名物の霧笛は過去に海霧深む
成瀬 明
根室岬今宵の月は武四郎
釧路川夢恋船で松阪に
宮 啓子
幣舞の橋より眺むる夕日かな
天城 和歌子
長き夜の眠りの浅き蝦夷地想ふ
いつの世も君と会いたし武四郎忌
中田 美代子
武四郎湖畔の月に吠えし日も
吉田 洋子
武四郎翁眺むや工煙船の行交
武四郎翁かの日の海霧にネオン光
山田 美智子
息白し知るや知らずや武四郎
北海道名付けし武四郎涼む
栗原 宮子
-
くすり場所訪いし先人想う秋
武四郎迎えし海霧の里栄え
森 恒雄
住み古りて霧笛恋しき霧の夜は
武四郎史こたび多読す秋灯下
平田 リヱ
武四郎を語り尽くせず三平汁
先見えぬ海霧の中行く登校児
籠嶋 雪子
黄金夕日今も昔もここにあり
太田 悦子
武四郎踏破の地なり蕎麦の花
武四郎偲ぶ釧路や盆の月
佐藤 義雄
流離かな霧の岬に湧く?
ひとりひとり海霧纏う盆踊り
石川 青狼
魂祭り松浦町はゆかりの名
氏橋 トヨ
-
武四郎愛でしはまなす見頃なる
武四郎の日月遠し夏釧路
欠塚 麻利
武四郎訪地の際の夏湿原
武四郎の遺徳日誌あさりて読む
広田 百古
探検の筆も進んだ秋の月
樺太も四季の足跡永遠の地図
川島 勝夫
生園の月見の会に心馳せ
めもじ無き武四郎氏の園に霧
柳谷 さた女
踏跡のアイヌコタンや蝦夷カンゾウ
天高し踏査の姿松浦像
阿部 壮
釧路の夜光に集まるレディー蛾蛾
夏ふけてすいかを食べしキリギリス
国井 奈々子
-
少しだけ昔見えける白はまなす
武四郎も見しや釧路の釣瓶落し
伊本 礼子
千灯祭その一灯は武四郎
茶谷 有子
幣舞の橋も濡れゆく霧の街
長野 雅子
湯沸の海霧の中より歌碑と波
湯沸に面影立ちぬ海霧立ちぬ
荒川 美知
旅人の胸に久摺の大西日
萩野 つた枝
玫魂や海へ突きでて納沙布岬
黒ゆりや武四郎めでし屈斜路湖
出崎 八重子
残照にゆるがぬ稜線蝦夷の夏
阿寒岳望む碑の丘蝦夷の夏
早川 千鶴子
-
行灯にぬさまいの意気月見会
村川 三津子
明日の予定吾に今なほ晩夏光
海霧霽れて蝦夷地海星となりて延ぶ
石田 嶺穹子
砂浜に足跡著るし霧襖
氷雪のすさぶ岬に武四郎像
高杉 杜詩花
木の実落つ千年前の蝦夷の秋
夏潮や武四郎佇つくしろ岬
横地 妙子
葵茫の久摺も今や花街道
エカシ指す遠き未来へ理想の手庇し
近藤 亜矢
卯波立つ窟に一夜の知床志
小野寺 千鶴枝
海霧を追ひ海霧に追はれて蝦夷を踏む
万緑をくまなく探り名を残す
山内 章
-
銅像は踏査の姿山湖澄む
踏跡の松浦町名風光る
阿部 美恵子
武四郎歩みし標津鮭遡る
鮭の群れお帰りなさい標津川
高岡秀行
幣舞の丘で見守る船渡し
中河 忠
蝦夷地なう観光に食秋麗
澤田 浄
武四郎銅像浮かぶ揚花火
高岡千歌
一跡を継げて武四郎蝦夷の春
はる北加伊道アイヌ擁護の武四郎
佐藤治雄
松浦町名を遺したる釧路夏
武四郎像釧路の夏を俯瞰して
佐藤一労
-
海霧襖わづかに開けて島を見る
大風呂敷ずり山包む夏の霧
渡邊美惠
蝦夷路行腹を満たせり山ぶどう
柏木 郁美
旅半ば蝦夷朝露に伊勢映る
柏木 いそ子
霜近し地図印さんと歩を速す
柏木 つかち
デッカイドウ歩いて誌す択捉も
吉田 勇
「この一歩」北海道の地図となり
平野 幹雄
幣舞の夕焼け燃えて望月や
海霧に濡れて旅路のモシリ街道
高木 喜久恵
探検家従者アイヌの人間酌む
一志の里名付け親の地心わく
高根 保代
-
一畳敷クスリアカンも夢のごと
最果ての松浦町に濃霧が降る
神戸 忠勝
武四郎阿寒湖の夏澄みてをり
橋本 貴子
大夏野はるか阿寒の夫婦山
大滝 弘子
初孫に釧路の由来語り継ぐ
山桜武四郎も賞でたか艶と
塚田 杜旨子
たけしろうサンマ三びきたべたかな
北 壮矢
おちいしでサンマのさしみたべたかな
佐藤 聡太
元気出るおむすびの中うめとしゃけ
古館 魁斗
ミンミンゼミ探検の間に思い出す
森 結菜
-
三里浜夕日がきれいホッキ貝
井上 青夏
オッチシでタラなべ食べてホッカホカ
北 遥太
エトピリカ海霧ふる中をただよえる
中野 花音
落石の夕日はにっぽんいちのはま
米谷 美玖
エトピリカ落石岬を案内する
大久保 和子